「古いモノ 展」より、買える出雲民藝館
土曜日, 6月 15th, 2019出雲民藝館には主に山陰で作られ、使われていたものが展示されています。
現在の暮らしからは無くなりつつあるものや無くなったものも多いのですが、
この辺ではそれらが当たり前のように身近にあり使われていたのだから、
美しい暮らしぶりだったのだろうとしみじみ思います。
そんな民藝館の所蔵品と同手のものや、同等のものがいくつか集まりました。
まずは西館に展示されている出雲大津焼からご紹介いたします。



出雲大津焼は意識して探していますがなかなか巡り合えません。
直火で使われるものは特に傷むため、やがては捨てられる消耗品だったようです。
なので状態が良いものは極めて少なく、探し始めて5年ほどで入手できたのはこの3点です。
コンロは奇跡的に未使用のものが手に入りました。
ただ時間が経って土が変質し、火にかけると壊れる可能性が高いです。
もしどこかで見つけられても実用は避けることをお薦めいたします。
出雲民藝館西館奥にある出雲大津焼の展示が好きだという方は意外に多く、
今回3点だけでしたがお売りする機会を設けることができてよかったです。
これからも探し続けます。



布志名焼もいろいろ集まりました。
上の4点は特に古手でぼてぼて茶碗は明治頃、それ以外は江戸後期のものになります。
緑釉碗は非常に珍しいものじゃないかと思います。
出雲民藝館の蔵品とこれしか見たことがありません。
浅学なだけでしたら恐れ入ります。




島根の民窯も揃いました。
たくさん作られていたものだけど、これだ!というのは探してもなかなか見つかりません。
やっと見つかったと思っても安い(から儲からない)、状態が悪いこともしばしば、
と売り手泣かせです。
でも見つけた時の喜び、満足度は大きいです。
少ないけどとても喜んでくださるお客様がいるからかもしれません。
ちなみに上にご紹介したものは嬉しいことにどれも状態が良いです。
お好きな方、お薦めいたします。



島根にゆかりのある、民藝を愛した作家の作品もいくつか並んでいます。
舩木道忠さん、研兒さんの作品はまとめて手に入れる機会に恵まれ、
本展の前から少しずつ店頭に並べていました。
すべて未使用です。
お好きな方にお楽しみいただけましたら幸いです。
河井寛次郎さんの灰皿は床の間に置いてもまったく霞むことのない存在感、圧巻です。
そしてご本人の箱書きがある共箱にも惹かれます。
晩年の箱書きは文字が踊っていますがこれはまだ小躍りといったところでしょうか。

この碗はおそらく布志名あたりで大量に作られ、使われていたものだろうと思います。
なんでもない雑器中の雑器ですが、出雲民藝館に展示されるものとして相応しいと思いました。
この手の所蔵品はないようですので、この2点を寄託できればと考えています。
類品を探しながらこの碗についてしっかり調べていきたいと思います。
今回の「古いモノ 展」、ブログの更新は以上で終了となります。
たった2つの記事となりましが、その分インスタグラムを頻繁に更新しました。
是非ご覧ください。
会期は明後日17日(月)まで、いよいよあと二日となりました。
店内を広く使って古物をご覧頂ける機会はまたしばらく先になります。
この機会にぜひご来店ください。
よろしくお願いいたします。