Posts Tagged ‘前野直史’

「前野直史 展」中止のお知らせ

土曜日, 4月 11th, 2020
2018年秋の窯焚き

2年おきに開催していた前野直史さんの作品展を今月18日から開催する予定でしたが、
ご存じのとおりの状況です。前野さんと協議の上、中止の決断をいたしました。
SNSでは先立ってお知らせしていましたがあらためましてこちらでもご報告申し上げます。
ご理解のほど、よろしくお願いいたします。

今回の個展に向けて、錫釉の作品に意識的に取り組んで頂きました。
錫釉のものは前野さんとのお取引が始まる最初の仕入れの際にいくつか取らせて頂いて、
いいなぁ、好みだなぁと思ってその後も度々扱いました。
そして長年のお付き合いの中でいろいろ話を聞いたり、前野さんがご自宅で使っているお皿や鉢、
カップなどを使わせてもらったりしているうちに、もっともっと魅力を感じるようになりました。

そういう経験からこの仕事にフォーカスしご紹介できる機会でしたので、
伝える側としてのやりがいと醍醐味を強く感じていました。
こんな形で奪われてしまい心底悔しいです。

そして何より、楽しみにしてますとお声をかけてくださっていたお客様が近くにも遠くにも、
たくさんいらっしゃいました。残念でなりません。

ただこういう事態にはなりましたが諦めきれず前野さんに相談したところ、
錫釉の仕事を中心に、ある程度まとまった数の作品を預からせて頂けることになりました。
作品が到着し整理ができ次第、いつものようにこのブログとSNSで作品をご紹介して参ります。
どうぞご期待ください。

尚、この事態の影響を受けて前野さんの作陶にも遅れが生じたそうです。
作品の到着は今のところ20日が目安ですが、もう少し後になるかもしれません。
予めご了承くださいませ。

ご紹介する作品はもちろんすべて、通販対応いたします。
目に留まるものがございましたらお気軽にお問い合わせください。
よろしくお願いいたします。

尚、この度の決定については前野さんもコメントをお寄せくださいました。
以下に掲載させて頂きます。

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 このコロナウイルス蔓延の危機的状況の中でobjectsでの春の個展を中止にしました。たとえ経済が止まってしまうとしても先ずは誰もが感染しないように、そして誰かに感染させないようにということを最優先に、慎むべきは慎んで振る舞わなければならないと思っています。そうであれば「どうぞお越し下さい」と呼びかけることはとてもできないと考えたのです。いらないものを作っているとは思っていませんが、陶器を売ったり買ったりするよりも大切なことはたくさんあります。

 前回個展の在廊日にはまた2年後の約束をして、それからは他のスケジュールも進めつつ、どんなものを作ろうかと未だかたちしていないなにものかを探し始めました。「ものが好き」同士の佐々木さんはさすがにぼくの好きそうなことをよく知っていて、それは方向性であったり、具体的な陶器のモデルであったりするのですが、いつも「こういうのはどうでしょうか」といろいろ投げかけてきて、こちらもそれをどう膨らませて具体的な陶器の姿にしてゆくかということをいつも楽しみにしていたのです。これは大変ではあってもそれ以上にやりがいと喜びのある仕事でした。今回もまたお互いに訪ねたりメールや電話であれこれと相談をしながら進めていたのですが残念なことです。様々な状況が許すうちはじっくりと陶器を作ろうと思っています。とは言っても、窯焚きは慣れた友人たちに来てもらって食事も取りながらの長時間を共に過ごす体力を奪う作業なので登窯を焚くことはしばらく出来そうにありません。工房で一人で作業する分にはなんの心配もいらないので当面は今出来ることを緩めずに進めます。

 objectsの個展は今回が4度目でした。在廊は毎回2日間として、自分もそれをとても楽しみにしていました。お越しくださるたくさんの方々にお会いすることはもちろん、お店の前に続く大橋川の風に揺らぐ柳並木も、山陰の美味しい恵みも、佐々木さんの家に泊めていただいて遅くまでいろいろなものを見せてもらいながらあれこれお話しすることも、往きか帰りには松江の隣町である安来の駅前に車を停めて河井先生が生まれ育った安来の町の「120年前の今」を歩くことも、いつも松江を訪ねる楽しみでした。

 今回の個展を楽しみにしてくださった方には大変申し訳無いのですが、きっとこの期間の成果をご覧いただく機会があると思います。先ずは御自身や身近な方の安全を大切にお過ごしください。

前野直史
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「筒・板・箱」あと2日です。

日曜日, 12月 2nd, 2018

企画展「筒・板・箱」、いろんな意味でドキドキしながら始まりました。
こんな偏った内容の企画でも楽しみにしてくださっていたお客様がいらっしゃり、
心底安心しましたし、喜びました。
ありがとう御座いました。

最初に予定していた会期を変更したため来れなくなってしまった、というお声もありました。
誠に申し訳ございませんでした。心からお詫び申し上げます。

この企画展を知らずに来たお客様、期待外れでしたら誠に恐れ入ります。
これはこれで面白いじゃんと言ってくださるお客様がいらっしゃり、励まされました。
ありがとう御座いました。

あと2日やります。
お付き合いいただけましたら幸いです。


初日開店直前の店内

本展でご紹介しているものに他所からお預かりしているものはなく、すべて当店の在庫です。
なので会が終わってからも売約にならなかったものは引き続き当店で販売します。

そんな都合もあって会期は短く設定しました。
そしてその短い会期中に記事をまとめるのも難しいため、今回はブログでの商品紹介は省略します。

そのかわり instagram でできるだけ丁寧にご紹介しています。
会期終了後も今回から店に並べ始めたものには #筒板箱 のタグを付けてアップしていきます。
ぜひご覧ください。

スマートフォンをお使いでない方は コチラ にお進みください。
instagramにアップした画像をパソコンからご覧いただけます。


筒いろいろ


板いろいろ


箱いろいろ

こんなマニアックな内容ですがお問い合わせくださったお客様もいらっしゃり、嬉しく思います。
誠にありがとう御座います。

いつもどおり会期中は店頭販売のみとなりますが、通販のご希望はお聞きしております。
会期が終わりましたら早くにお声を頂いた方から順にご案内させて頂きます。
目に留まるものがありましたらどうぞお問い合わせください。

ご来店もお問い合わせもお待ちしております。
よろしくお願いいたします。

「前野直史 展」から、土瓶

水曜日, 4月 25th, 2018

会期は終わりましたがブログ更新、土瓶のご紹介です。

ここ数年は力を入れて取り組まれていて、本展にもたくさんお送りくださいました。
画像に収めるのがいくつか旅立った後になってしまいましたが、
まだお求め頂けるものから数点掲載させて頂きます。


土瓶 灰釉筒描(12cm×16.5cm高19cm) ※ご売約御礼


土瓶 糠釉(14cm×21cm高20cm)

初めての個展の時だったので4年くらい前になるでしょうか、
土瓶につける蔓が華奢なものしかなくなってしまった、これは困ったものだ、
と前野さんは嘆いていました。
他の作り手さんたちも同様に蔓のことに頭を悩ませているようでした。

そんな話を聞いた出雲民藝紙の紙漉き職人、山野孝弘さんが蔓の制作に興味を持ち、
すぐにかつて土瓶の蔓を製作していた松江藩籐細工の長崎誠さんに教わりに行き、
技術の習得に励んでくれました。

その頃はあちこちで職人さんが引退されたりお亡くなりになられたりが相次ぎ、
蔓が手に入らなくなることは出西窯にとっても懸念事項でした。

ただ出西窯は蔓の材料を手に入れる伝をお持ちでした。
さすがに自社で製作までは手が回らないから誰かやってくれる人はいないだろうか、
という相談を前野さんの最初の個展の半年ほど前に受けていたのです。

出西窯と山野さんにお互いのことを話したらすぐに話し合いの機会が設けられました。
今思い返しても急に歯車がかみ合ったような、不思議な巡り合わせでした。


土瓶 白丸紋小(12cm×19cm高18.5cm) ※ご売約御礼


土瓶 白丸紋大(15cm×22cm高22cm)


土瓶 黒丸紋(13.5cm×21cm高21cm)


土瓶 二重丸紋(13cm×20cm高19cm) ※ご売約御礼


前野さんと山野さんと土瓶

本展に向けて打ち合わせを重ね、会期前日に山野さん自ら取り付けに来てくださいました。
会期初日にも来てくれて、蔓のことで3・4時間話し込んでいました。

ご紹介の土瓶のうち丸紋の4点にはすべて山野さんの蔓が付けられています。
冒頭でご紹介した灰釉と糠釉の土瓶に付いているのはおそらく30年ほど前に作られた蔓です。
古い蔓は時間が経って味わいのある飴色になっていますが、それ以外は遜色ありません。

尚、山野さんの蔓は前野さんの土瓶だけではなく、当店への入荷もありました。
ご興味ございましたらお問い合わせください。


「土瓶好きの会」フライヤー

それからつい先日、前野さんといつもお世話になっている古民芸たつのさんらが発起人となり、
「土瓶好きの会」という会が発足しました。(当店も微力ながらお手伝いさせて頂きます。)

マニアック過ぎる、それだけに熱い会になるだろうと思います。
お客様や出西窯の陶工など、当店周辺でも徐々に話題になってきてこれからが楽しみです。

「土瓶好きの会」については動きがあり次第、ブログで詳しくお伝えいたします。
ご期待ください。


初日、開店直後の店内

2018年の「前野直史 展」、ブログはこれにて終了とさせて頂きます。
ご覧くださいましたお客様には心より御礼申し上げます。
ありがとうございました。

次は2年後に開催予定です。
また前野さんと何か企んで臨みたいと思います。
よろしくお願いいたします。

「前野直史 展」から、型物

月曜日, 4月 23rd, 2018

最終日はだいたいブログを更新しないのですが、
前野さんがいろいろ送ってくださったので今回はやります。
今日は型物をご紹介します。


花弁皿10灰釉(径10.5cm高1.5cm)、花弁皿14灰釉(径14cm高1.8cm)


花弁皿10呉洲(径10.5cm高1.5cm)、花弁皿14呉洲(径14cm高1.8cm)


角皿9灰釉(8.8cm×8.8cm高1.5cm)、角皿13灰釉(13cm×13cm高2cm)


角皿9呉洲(8.8cm×8.8cm高1.5cm)、角皿13呉洲(13cm×13cm高2cm)


花弁菱皿(ともに22cm×18cm高1.8cm)


花弁菱鉢(ともに21.5cm×18cm高3.5cm)


角皿18(ともに18cm×18cm高3cm)


灰釉にズーム


呉須にズーム

灰釉も呉須も色の出方が様々です。
今日ご紹介している作品で見比べてもお分かり頂けるかと思いますが、
同じ灰釉でも点々と暗いところがあったり一定の色味だったりしますし、
呉須は色味そのものが違っていたりします。

どの調子でもきれいですが、お好みがあるかと思います。
ご購入にあたって選ばれる際は当店であっても他店さんであっても、
在庫を出してもらって見比べることをお薦めいたします。


角鉢19×14(ともに19.5cm×14cm高3.2cm)


角鉢15灰釉(14cm×14cm高3cm)、角鉢21灰釉(20.5cm×20.5cm高5cm)


角鉢15呉洲(14cm×14cm高3cm)、角鉢21呉洲(20.5cm×20.5cm高5cm)


花弁鉢25灰釉(径25.5cm高5cm)


花弁鉢25呉洲(径25.5cm高5cm)

型物の作品について「不人気だけど思い入れがあるので」と前野さんは仰います。
そういえば当店でも扱いは少なめかもしれません。
ただ不人気だと言いつつ前より種類が増えていることに気持ちの確かさを感じます。

売れる売れないはともかく自分の仕事として決めたことを続けてみる、
という姿勢にも共感いたします。
こうしてまとめてご紹介できる機会を嬉しく思います。


花弁鉢飴釉25(径25.5cm高5cm)


ズーム

「前野直史 展」は今日で終了しました。
たくさんのご来店、お問い合わせに心より御礼申し上げます。
ありがとう御座いました。

会期は終わりましたがすこしのあいだ作品を当店でお預かりいたします。
ご検討中のものがおありのお客様、もう少し悩めます。
じっくり考えてお気持ちお決まりになりましたらどうぞご連絡ください。

明日か明後日、今回の「前野直史 展」最後のブログを更新します。
土瓶のご紹介を予定しています。

よろしくお願いいたします。

「前野直史 展」から、打釉

日曜日, 4月 22nd, 2018

2年前の作品展の時は糠釉に黒釉を打った湯たんぽと土瓶がありました。
今回は糠釉黒打の小さな平皿など、打釉の作品がいろいろ届きました。
どれも目を惹くようで、手に取ってご覧になられるお客様が多いです。
ざっとご紹介いたします。


糠釉鉄打平皿(径15.5cm高2.5cmほど)


焼締泥彩皿(径20.5cm高3.3cmほど)


焼締リム皿 その1(径21cm高3cm) ※完売御礼


焼締リム皿 その2 ※完売御礼

前野さんの抽象的な模様の扱いの上手さを、今回の作品展であらためて感じています。
どれも特別な技術は必要ないかもしれませんがセンスや見識は大いに問われます。

「60年と15秒」という濱田庄司さんが流し描きの技法について言い表した言葉がありますが、
前野さんの打釉や櫛描なども前野さんの作陶における経験や姿勢、古物に親しんできた時間の蓄積、
そういったことが大きく作用していることと思います。

マチエールの良さも「なる」を大切にしている前野さんならではでしょうか。
ある程度は窯に委ねる、というか委ねるほかない、という現実があるこの仕事にあって、
素材の選択はやはり重要だと思わされます。


焼締泥彩鉢(26cm×24.5cm高7cm)

今日からお問い合わせいただいていたお客様への対応を始めました。
ブログにもインスタグラムにも既にお求め頂いたお品には売約済を表す文言を入れました。
ご購入をご検討頂く前に一度ご確認くださいませ。

「前野直史 展」最終日の明日も19時まで営業いたします。
どうぞよろしくお願いいたします。