「佃眞吾 展」より、箱

2018年9月13日 木曜日

・刳り抜き

先日ご紹介したお盆は刳り抜きの仕事としてご理解頂きやすいかと思いますが、
これらも同じ木の塊から削り出したものです。
蓋と胴体で杢目がピッタリ合っているのがその証拠です。


欅 合子 コブ杢(11.8cm×11.6cm高8.2cm) ※ご売約御礼


内側


側面にズーム


栃 小箱(16.3cm×9cm高8cm)


外側と内側


蓋の上面、本体の裏面


サイン


栗 三段重(26.3cm×20.3cm高16.5cm)

欅の合子はコブ杢。木のコブを削ってできています。
全体的にゴツゴツしていますが、ズームした部分のように急に静かな箇所があったり、
クセのある感じがたまりません。

栃の小箱も元々は木の中にあった立方体で、それがごそっと箱になって出てきたかのようです。
断面が変わると木目の雰囲気がまったく違うのも見どころになっています。

どちらも決して大きなものではありませんが存在感があります。
何かに使うにも、ちょっとした空間に置くだけでもいい仕事してくれると思います。

ちなみに作品には吾の字が彫られたり、書かれたり、いろいろなサインがあります。

・指物


欅 八角合子(9.5cm×9.5cm高9.7cm)


内側


欅 八角盒子 その2(10.8cm×10.8cm高9.8cm)


縁にズーム。面取のようですが、一枚ずつ貼り合わせてあります。


桂杢重飾箱(18cm×7.6cm高14.6cm)


これも貼り合わせ。


箱の裏側にも緻密な仕事。

佃さんの作品には刳り抜きのような素材や手の力を感じる強い仕事もあれば、
こういう細やかで狂いの許されない仕事、人の知恵と技術を感じるものもあります。
木工作家としての実力を感じます。

どれもさり気ないカーブや肉付き、縁の処理、そういったところにも目が行き届いていて、
作品には職人的な厳しさと作家的な厳しさ、両方が存在します。
ご来店の際は遠慮せずに手に取ってご確認ください。

明日は茶入れによさそうな小物をご紹介します。
これまた細やかながら強くて美しく、存在感のある品々です。

どうぞご期待ください。

「佃眞吾 展」より、お盆 その3

2018年9月11日 火曜日


mokki box 小(19cm×19cm高5.5cm)


mokki box 中(23cm×18.5cm高5.5cm)


我谷盆 古式 乱盆(30.5cm×21.2cm高6.7cm)


見込みにズーム


mokki バスケット(27cm×17cm高7.5cm) ※完売御礼


一年ほど使用したmokkiバスケット(上)と新品。

元々は煙草盆として作られていた形なのでどれも高さがあります。
急須セットを収めたり、調味料入れにしたり、焼菓子を入れたり、書類ケースにしたり…
既にお持ちの方も今回お求めくださった方も皆さまそれぞれの使い方を話してくださって、
聞いていて楽しいです。素材とこの形状を活かしてご愛用頂けたらと思います。

ちなみにDMに写っているmokki バスケットは我が家で使い始めて一年半ほど経ったものです。
毎日の食卓に出すだけでも手の油が入り、日に焼け、いつの間にかいい感じです。

主にオリーブオイルやビネガーのボトルを入れて使っているため、
見込みにはまだまだ汚れやシミに見える、というかそうにしか見えない箇所もありますが、
いずれそれらや傷さえも味わいになってしまうのだろうと思います。


mokki 中(24.5cm×18cm高5.5cm)


見込みにズーム


グラスをのせて。

こちらもとてもシンプルなかたちですが、他の作品と同じく刳り抜きです。
刳り抜きでここまで簡素な形に仕上げていることが狂おしく思えます。

ただ分かりにくいのか、手に取ってご覧になるお客様が少なくて残念な気がしていました。
それを佃さん伝えたら「でもこれ硝子を置くとすごくきれいなんですよ。」と言って、
売り場にあったグラスを置いて見せてくださいました。
居合わせたお客様も納得されてました。


我谷盆 古式 たばこ盆 拭漆(27cm×17cm高7.5cm) ※ご売約御礼


行李蓋盆(25.5cm×21cm高7.3cm)


上から


ななめから

「佃眞吾 展」会期中ですが明日はお休みを頂きます。
お間違えのないようお気を付けくださいませ。

本展は当店でも山陰でも初めての佃さんの個展です。
なので佃さんの作品をまとめてご覧になられたのは初めて、というお客様が多いです。
皆さまあらためて感じ入り、良さを実感されているようでとても嬉しく思います。

店内には常設の品も並び始めましたが、まだ6割以上は佃さんの作品で埋まっています。
会期は17日まで。
この機会に是非ご覧ください。

ご来店もお問い合わせも、心よりお待ちしております。

「佃眞吾 展」より、お盆 その2

2018年9月10日 月曜日


欅 木瓜盤(38cm×32cm高1.5cm)


欅 木瓜盤に前野直史さんの型皿


欅 木瓜盤に古い染付


キハダ 木瓜盆(32.5cm×21.5cm高1.5cm)


日ノ丸盆(径26.5cm高1.5cm ※完売御礼)に安土忠久さんの酒器セット

佃さんは今の暮らしの中で自然に使えるものを、という意識をお持ちです。
骨董がお好きでそれらからヒントを得て作られたものや写しは多数ありますが、
古作のままだと今の人の感覚や現代の生活には合わなそうだと判断すれば
ご自分なりに改良されます。

その塩梅は絶妙で使用感を確かに向上させ、作品の雰囲気は失われません。
そしてもちろん相手を選びますが、古いものでも今の作り手によるものでも、
陶器でも磁器でも硝子でも調和してくれるのは使っていてありがたいです。

折敷や縁の立ち上がりが低いお盆は敷板としてもお薦めいたします。
お気に入りの花器やオブジェの下に敷いてもいい仕事してくれることと存じます。


松 隅切盆 小 拭漆(35.8cm×24cm高2.5cm) ※ご売約御礼


欅 隅切盆 中 木地(41.7cm×29cm高2.5cm)


欅 隅切盆 大 木地(49cm×29cm高2.5cm) ※ご売約御礼

松の隅切盆は灰具セットに合わせて河井寛次郎さんが作られせたお盆の写しです。
こちらは佃さんがオリジナルをお持ちで、それを忠実に再現されました。

オリジナルの写しもやはり風格があり、カッコイイものです。再現力にも脱帽。
ただ灰具用の置き盆なのと、寛次郎さんの作品に合わせて作られたという前提もあるせいか、
今の暮らしの中でふだん使いするのはやや難しいです。

欅の隅切盆2種はそんなお盆をただ単に大型化したわけではないようです。
たくさん載せてもしっかり持てるような縁の形状に無理なく改良されており、
運び盆としての役割をしっかりと果たしてくれます。

既にあった美しいお盆と佃さんの感性から生まれた、新たな作品だと思います。


欅 隅丸盆(33cm×23.2cm高3.2cm) ※ご売約御礼


欅 隅丸盆にズーム。玉杢が特徴的です。

明日も引き続きお盆をご紹介します。
煙草盆やmokkiシリーズなど、縁に高さのある箱っぽい形状のお盆です。

よろしくお願いいたします。

「佃眞吾 展」より、お盆

2018年9月9日 日曜日


8日、正午頃の店内。

昨日から開催の「佃眞吾 展」、会期前に上陸した台風21号の影響を受けてしまいました。
作品の到着が遅れ、店頭にすべて揃ったのは店を開けてから1時間後となりました。
初めてのハプニングで慌てましたが、トラブルがそれくらいで済んで良かったということにします。

ただ初日の早い時間にお越しくださったお客様にはご覧頂けなかった作品があり、残念に思います。
あらためましてお詫び申し上げます。

本展は山陰で初めての作品展ということもあり、小品から家具まで様々ご用意くださいました。
佃さんの美意識や木工作家としての技術の幅もしっかり感じて頂けることと思います。
17日(月)までの開催です。ぜひお出かけください。

最初のブログとなる今日はお盆をご紹介いたします。


我谷盆 小(24cm×24cm高2.5cm)


我谷盆 大(35.5cm×30cm高2.5cm) ※ご売約御礼


我谷盆 大にズーム

おなじみの我谷盆、削りの跡も美しいです。
使い込んでいくと今より明るくなってくるので杢も見えてきます。
上の画像の小は使い込んだら面白い表情を見せてくれそうな杢です。

大の杢はこの画像では分かりにくいですが縞が一定のリズムで静かな印象。
どちらもそれぞれの良さです。


我谷盆八寸 古式(26cm×21.5cm高2.5cm)


古式太助盆 ※ご売約御礼


ズーム

漆を塗っていない我谷盆もご用意くださいました。
使い方にもよりますが、最初の1年くらいは染みや汚れが気になるかもしれません。
けれど気にせずガンガン使えばそれに応えるように傷さえも風合いになり、
一層の愛着をお持ち頂けることと思います。

ちなみに八寸古式は完成して間もない、真新しい状態です。
古式太助盆は削り終えてから一度も使われていないそうですが、
少なくとも2年は経過している、と佃さんは話してくれました。

使っていなくてもこうして表情、質感に変化が起きます。
このお盆をお求めくださったお客様もそこに強く惹かれたようです。
うらやましい。


欅 扇面盆(30.5cm×18.5cm高1.5cm)


十二角盆(径26cm高1.5cm)


輪花盆(径27.5cm高1.5cm) ※完売御礼


輪花盆 その2(径27cm高1.5cm) ※完売御礼

最初の二日を終え、お盆や折敷をお目当てに来られるお客様が多かったように思いました。
敷居が高いと思われがちな木工、漆器の類ですがお盆や折敷はあれば日々使われるでしょうから、
木漆工に親しんで頂くには最適です。

佃さんの作品を初めて買うというお客様はもちろん、
初めてこの手のものをお求めになられる方全員に強くお薦めいたします。

最初は丁寧に、慎重にお使いになるでしょうけど段々慣れてきていい意味で雑になると思います。
それを続けていくことでいつか当たり前の道具となってもらえれば幸いです。

明日もお盆と、折敷をご紹介いたします。
お時間ありましたら是非ご覧ください。

よろしくお願いいたします。

佃さんの在店日

2018年9月7日 金曜日

明日からの開催の「佃眞吾 展」ですが佃さんの在店日に変更があります。
8日、9日を予定しておりましたが8日のみとなります。

先日の台風で工房が被害を受けいろいろとご苦労されております。
ご理解のほど、お願い申し上げます。

よろしくお願いいたします。