「前野直史 小展」より、錫釉

この度の小展はこの錫釉の作品を紹介するために開催した、と言っても過言ではありません。
4月の作品展は会期を狙ったかのようにCOVID-19が感染拡大したため中止を余儀なくされましたが、
錫釉の作品はその会に向けて特別にお願いしていた仕事でとても楽しみにしており、
DMの画像に採用することにも一切迷いがないほどでした。
中止になったのは残念でしたが、前野さんには作品の完成度を上げる時間ができました。
個展中止の決断と同時にこの小展のような機会を後日設けましょうと話し合いながら、
これはこれで悪いことばかりではないかもしれないと思いました。
事実、作品展の規模は小さくなりましたが作品の仕上がり、特に釉の調子は良くなったようです。
前野さんからそう聞いて嬉しく思いました。
店頭でのお客様の反応も上々です。
ざっとご紹介させて頂きます。






柔らかさ、温かみのある色味と質感を皆さん目に留め、手に取ってくださいます。
そして冒頭の画像の前野さんがご自宅で使っているカップと盌をお見せすると、
こんなに美しくなるのかと感激してご覧になられます。
私も前野さんのお宅で見た時、フランスあたりの古い陶器だろうなと思いました。
いつ頃のものか尋ねたら自作だというお返事を聞いてたいへん驚きました。
しかも電気窯での焼成だと聞いてすっ転びそうになりました。
この美しい陶器が古作ではなく平成の日本の生まれであること、
薪窯を用いて作陶される前野さんとその作品に持っていたイメージとのギャップ、
現代的な手法・素材による作品でもこんなに味わい深くなるものがあるという事実…
いろいろグッときました。



盌皿のお皿は単品でも使えそうな大きさと形です。
カップはソーサー付きのものにしてはやや大振りです。
スープにも良さそうです。
マグカップもやや大振りで、200㏄が7分目くらいです。
探すと見つからないサイズで、大きめをお探しの方にはちょうどいいとお選びいただけてます。
盌はご飯茶碗に見立てたくなる形です。
私にはちょうどいいのですが女性のお客様にはちょっと大きいなと言われがちです。
スープ鉢、ちょっとした盛鉢にお選びいただく方が多いように感じます。
ちなみに前野さんはカフェオレボウルをイメージして作ったのだそうです。
いろいろ見立ててお役立てください。



花を入れた画像がなくて恐縮です。
ただこうして置いてあるだけでもこの白の色味と質感、ふくよかな造形で存在感があります。
オブジェになると静けさと明るさが共にあるような不思議な雰囲気を感じます。
錫釉の作品、いかがでしたでしょうか。
私はとても好みで、欲しかったものはきっと残らないでしょうから、
今回きりではなくまた何か頼みたいと思いました。
お客様からのご注文・リクエストもどうぞお聞かせください。
さてこの度の「前野直史 小展」、SNSやブログに掲載した作品はすべて通販対応を承っております。
お目に留まるものがございましたらどうぞお問い合わせください。
よろしくお願いいたします。
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