「GalleryONO in objects」から、OLD GABBEH

小野さんは新旧のトライバルラグを扱われてきました。
古いガベは主に1950年代に作られた未使用のもので、本展にも5点並びました。

すべて状態はすこぶるよく、これからも永くお使いいただけることと思います。
織られてから70年が経っていますので紫外線などの影響を受けた退色は見られますが、
惨めな色褪せとは違って美しい退色です。ガベの強みです。

現代のものに比べると毛足の長さが不均一だったり、縁の作りがガタガタしていたり、
全体的にざっくりしています。だからといって貧弱だということはありませんので、
作られた年代や人々の息遣い、空気感として受け入れて頂けますと幸いです。

OLD GABBEH ①(155cm×91cm)
OLD GABBEH ②(180cm×105cm)
OLD GABBEH ③(132cm×103cm)
OLD GABBEH ④(144cm×116cm) ※ご売約御礼
OLD GABBEH ⑤(168cm×104cm)

床に敷いた状態、壁に吊った状態の画像が混ざっています。
ややこしくて恐れ入ります。

1、2,3枚目のものは草木染めで染め上げた毛で織られています。
ビビットな色や模様ですが同時にどこか落ち着きも感じます。
天然染料の力でしょうか。

4,5枚目の色味のものには染めていない羊毛がそのまま使われているそうです。
5点どれもいい手触りですが、4,5枚目の色味のものは目にも静かで、幾分柔らかく感じます。

この時代や仕入れを始めたころのガベの模様は「生まれた模様」、
現代のガベの模様は「作られた模様」だと小野さんは話してくれました。
OLDにも現代にもいいものがあるから小野さんは両方扱われているのですが、
「以前のガベは目を閉じて100枚仕入れることができた。」とも仰いました。

そんな言い方ができるほど、昔のガベはそれぞれに魅力的だったそうです。
同時代の5点がご紹介できとても嬉しく思います。

①にズーム

②にズーム
③にズーム
④にズーム
⑤にズーム

5の真ん中からすこし左上にいったところと、少し右下にいったところに差し色があります。
ガベにはこのような全く関係ない色や模様が唐突に入っているものが時々見られるのですが、
織り子さん(ガベを織る女性)が自分や家族の身に何かいいことがあった時にその印として
意図的に入れている、なんて場合もあるようです。

⑤にズームの部分を織ったときは余程いいことがあったのでしょうか。
そんなことを考えるとなんだか心温まります。

こういう理由があるようなないような差し色や模様、形の揺らぎ、色むら、
どんなものにも本来的に備わっているノイズのようで私は心地よく感じます。
お好きな方にお渡しできたら嬉しいです。

明日か明後日に現代のガベをご紹介いたします。
ご覧いただけますと幸いです。

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