「村島順 展」から、窯変

村島さんは釉薬を使わず、焼締めで作品を作ります。
直接的な装飾は彫って模様を入れたり、叩いて形を変形させたりして施されていますが、
作品の印象は焼成時に窯の中を舞う灰が降りかかって生じる窯変に大きく左右されます。

本展に並んでいる作品も、灰が厚く被ったり被らなかったり、
土の中の鉄分が反応してキラキラ輝いたり、とにかく色々な表情を見せてくれます。

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宝瓶(20) ※ご売約御礼

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土瓶(13)

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土瓶(3)

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徳利(17)

こちらはなぜか塩釉のような上がりです。
村島さんは窯出しの時この徳利を見て薪に外材が混ざっていたのではと心配したそうですが、
この1点だけがこんな焼き上がりだったそうです。

「35年やってきたけどいまだに分からないことだらけだよ。」とぼやいておられました。

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急須(49)

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土瓶(13)

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ポット(53)

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宝瓶(62)

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蔓付き酒器(14)

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切立急須(30)

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共手花入

隣り合ったものが焼成中に動いて引っ付いてしまわないよう、
窯入れの時、焼成後に剥がせる土で隣り合うものをあらかじめ付ておくのだそうです。

蔓付き酒器(14)と切立急須(30)、共手花入に見られるのはその跡です。
その跡の付き方、表情も実に様々です。

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土瓶(90) ※ご売約御礼

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湯冷まし(91) ※ご売約御礼

土瓶の蓋と湯冷ましの内側に現れた氷の結晶のような模様が稀に見られます。
これは窯の棚板の裏側にこびり付いていた、前回の窯焚きの時の灰の塊が落ちてできるそうです。

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村島さんの窯。すべて同じ土、同じ薪を使い、ここで焼かれています。

1300度ほどの温度を4日間、薪の炎でキープして焚き続けます。
その間、窯の中では村島さんの制御を離れあらゆる現象が起き、作品に働きかけます。

半分以上を窯に委ねた仕事、と言っても過言ではありません。
厳つい風貌の村島さんも、窯焚きは毎回緊張すると仰います。

窯に火を入れたらもう祈るしかありません。
日々の道具をこうした形で作り続け、届けてくださることに感謝の気持ちを新たにしました。

とはいえ大事にし過ぎずに、日々ガンガン使ってください。
新品でもものすごい味わいですが、使えば使うほどさらに増していきます。

「村島順 展」、会期は残すところあと3日となりました。
この機会にぜひお確かめください。

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