Archive for the ‘雑記’ Category
2周年謝辞
月曜日, 4月 1st, 2013開店から2年が経ちました。今日から3年目に突入です。
まだ2年、と思いましたが、振り返ると本当に多くの方々に支えて頂きました。
厳しいお言葉、温かいお言葉、たくさん思い出されます。
すべて励みになっています。心から、厚く御礼申し上げます。
モノが好きという習性は落ち着くことなく、どんどん重症化しています。
モノが好きな人、モノを作る人、モノを配る人、この仕事でお世話になっている
皆さまとのやりとりも楽しさを増すばかりです。
これからも皆さまへの感謝と楽しむことを忘れずに、日々努めてまいります。
どうぞ宜しくお願いいたします。
1周年謝辞
日曜日, 4月 1st, 2012以前に山本さんのことを紹介した記事の中で、「自分の枠の中に色々なものを吸収しては
アウトプットするのを楽しんでいる、といった印象を受けました。」と綴りました。
これは山本さんの新旧の作品を見ての素直な感想です。ただ実際には苦悩や試行錯誤も
当然あったそうです。山本さんが苦労話を自分から進んで話すことはありませんが、
色々と伺った中でそういう話題に触れることがありました。
定番で制作している土鍋類はずっと同じ形ではなく、マイナーチェンジを何度も繰り返して
今の形とのことですし、個人の作品では色々な技法をやられていて楽しげではありますが、
そもそも自分自身が作品の出来に納得できるまでにどの技法をやっても当然時間がかかり、
そうやってできた作品には色々と物申され、技法を変えていくこと自体に意見されることも
多々あったそうです。
ただそんな話があったことを思い出しても、今の制作のお話や、「あと20年やりたいね」という
力強い言葉、昨日今日と山本さんが昔からのお客様や初めて会うお客様どちらとも楽しそうに
お話する姿を拝見し、またそのお話を近くで聞いると、かつての葛藤などもひっくるめて今は
楽しめていることがバシバシ伝わってきました。そのことに強く感じるところがありました。
やめてしまえば終わってしまう。でも続ければ辛いこともあるけど必ず良いこともある。
という意味合いのことを作り手、配り手、多くの先輩方からお聞きしたことも思い出されました。
様々な方から頂く叱咤激励のお言葉も、伝えてくれることに感謝して何度も反芻しています。
本日、当店は開店1周年でした。何もかも未熟ですが皆様に成長させて頂いていることを
実感しつつ、とても良い心持で迎えることができました。
お客様と、どんなかたちであっても関わってくださっている方々に心から感謝申し上げます。
これからも末長くお付き合い頂けますよう、どうぞ宜しくお願いいたします。
恐縮ですが河井寛次郎さんの「手に玉」。1ということで。
雑感
月曜日, 3月 12th, 2012震災で壊れてしまった器と同じモノを見つけて、ご購入頂いたお客様がおられました。
とても気に入っていたから壊れてしまったことを残念に思っていたら、当店にあるのを
たまたま見つけてくださって、ご購入になられたそうです。
また手に入れられたことを心から喜んでくださって、こちらも大変嬉しかったです。
器にお金をかけても割れたらもったいないから、と躊躇される方がいらっしゃいました。
器は消耗品だとお考えの方もおられました。
何かで命を落としてしまうとして、それまで身の回りがどうでもいいモノばかりの生活
だったら嫌だなぁー、(器に限らず全てにおいて)欲を言えば使いたいと思っているモノ、
少なくとも納得出来るモノで生活してたいなぁと友人は話してくれました。
昨日はなんとなく2時46分を気にしていたら、2時40分頃にお客様がご来店。お帰りの
後に時計を見ると3時近くになっていて、普段と変わらずに接客をした楽しい時間でした。
去年の今頃は開店準備の真っ只中にもかかわらず、しばらく何も手につきませんでした。
昨日、3月11日は今までのお客様とのやりとりなど、色々なことが自然と思い浮びました。
これからも一生、色々思い出したり考えたり、意識する日なんだと思いました。
それをまた思い出して適当にあれこれ綴った次第です。
何が良い悪いなんて申し上げるつもりはまったくありません。
箇条書きのような、他愛のない記事で恐れ入ります。
イッチン体験
土曜日, 3月 3rd, 2012イッチンを使った品は沖縄の皆さんや森山雅夫さんによるモノが現在たくさんあります。
軽かったり強かったり、皆さんそれぞれの表情で愉快です。少しご紹介します。
昨年末、石飛勲さん・勝久さんの工房でこのイッチン技法を体験をさせて頂く機会がありました。
当店ではまだご紹介できておりませんが、お二人も時々イッチンを使ったモノを作られます。
工房に伺うと勲さんが陶板を用意してくださっていて「ロゴマークの柳を描いてみたら?」と
仰るので挑戦することになりました。勲さんの助言をもとに、以前拝見した森山雅夫さんの
イッチン作業を思い出したりしながらやってみましたが、まー当然思うようにできるはずがなく、
実に難しかったのです。
描いては消し、描いては消しの繰り返し、あまりのセンスの無さに作業を中断、休憩、瞑想、
再挑戦、でもやっぱりやり直し、、、何度もアドバイスをしてくれた勲さんの口数も減り、、、
しまいには横で見ていたかみさんが代わって描いたほうがだいぶマシだったのでそれを
後日の窯で一緒に焼いてもらうことになりました。
ただかみさんも上手く描けたという自信はないので、どんなのが出来上がっちゃうんだろうと
二人して恐怖に震えていたところ、先日勲さんが、松江に用があったので、と完成した陶板を
片手に立ち寄ってくださいました。鬼に見えました。
ところが完成品は思っていたよりもはるかに良くて、驚きました。
これで良くなってるの?と思われるかもしれませんが、もっとひどい出来を想像していました。
焼く前を写した画像があれば伝わりやすかったのですが… 幸か不幸か見当たりません。
それはさておき、この仕上がりを見て「何ものか」が助けてくれた、そんな気がしました。
石飛さんも「こんなに良くなると思わなかったからビックリしてねぇ。」(正直なお方です。)
と仰っていました。貴重な経験をありがとう御座います!
作り手から「窯の調子が良かったおかげで今回は良い出来になりましたね。」とか、反対に
「焼くまでは順調だったけど窯が上手くいかなかった…」この手の話を何度か耳にしたのを
思い出しました。「窯にまかせて」「焼けてかたまれ 火の願い」なんて言葉も思い出されます。
作らせてもらったのはお遊びの陶板に過ぎませんが、今まで作り手の皆さんから聞いた話や
この経験を通して「何ものか」を恐れたり、敬ったり、感謝する気持ちを、また皆さんが日々
大変なものを相手に仕事をされているということを、ほんの少しだけですが体感できたように
思います。
今一度目の保養に、
どちらもキテます。