Archive for the ‘作り手’ Category

松田共司さん

木曜日, 8月 18th, 2011

松田共司さんの器に描かれる模様の多くは奥様によるものだと知った時はとても
驚きました。米司さんの筆の感じは跳ねていて、共司さんの筆は男らしく豪快に
走るなんて印象を持っていたのでまさか女性によるものだとは思いませんでした。

5寸皿(径15.5cm高3.5cm)、6寸皿(径19cm高5cm)、7寸皿(径22cm高5.5cm)

奥様の筆、走ってます。

8寸皿(径25cm、高6cm)

軽やかに走ってます。

傘立て。昨年末の窯出しにて。

もちろん共司さんも描きます。大ものはご自身による筆です。奥様のダイナミックな
感じとはまた違った迫力。大きさもあるので圧巻です。

ちなみに傘立ては厨子甕の蓋をとって胴体だけの状態、とのこと。言われてみれば
そんな形をしています。

23cm×17.5cm、高16cm

更に下部で切り取ると角鉢に。これは当店に並んでいるものです。眺めては
玄関や玄関先、床の間などで花を生けて飾る様を妄想をしています。

角鉢 径9.5cm高3cm~径12cm高3.5cm

小さなものはそんな豪快な感じとはまた違った魅力。どれも楽しげです。
小皿は今のところ色柄豊富に揃っています。

径9cm高8.5cm、右:径9cm高9.5cm。

つい先日届いたフリーカップ。何を飲むにも自然と手が向く便利モノです。


湯呑み2種(径8.5cm高8.5cm)


共司工房の癒しキャラ2種。後方の猫をお見逃しなく。

初めてお邪魔する時はどこであろうと少しは緊張するものですが、共司さんの
人柄はもちろん、島根で学生時代を過ごされたお弟子さんがおられたり共通の
知人がいるお弟子さんがおられたり動物がおられたりで、すぐに解されました。

お話を伺っている時に運良く頼まれもので作ったという品を見せてもらうことが
できました。もう少し色をこうして…と共司さん自身納得いく出来ではなかった
ように見えましたが、これが上に紹介したモノとはまた違った感じでなんだか
ワクワクしました。言うまでもない事ですが、今後の仕事にも要注目なのです。

工房の囲炉裏の上にあるクラゲみたいな大きな物体。この下で食事やお茶を頂き
ながらの談笑でした。

松田米司さん

月曜日, 8月 15th, 2011

昨年開店に向けた行脚の途中に先日もお邪魔した倉敷の融民芸さんで
偶然にも松田兄弟展が開催中。更に運よく在廊中の米司さんとお話でき
お伺いのアポも取れ、縁というか運というか、ラッキーな初対面でした。

そんなわけで米司さんの親切なお世話で北窯にお邪魔できることになり
ましたが「前回の窯はアッという間に完売しちゃったんだ。次はどうかな?」
という呟きが。まさかと思っていたけど初の北窯は他にもギラギラした眼の
同業者がズラリ。特に米司さんのはあっという間に完売でした。

在庫が僅かなため少ししかご紹介できず、恐れ入ります。

五寸皿(ともに径12.5cm高3.5cm)

六寸皿(径18.5cm高4.5cm)

蓋物(径14.5cm高13cm)

五寸マカイ左(径15cm高8cm)、右(径15cm高7cm)

米司さんとのお話で印象に残っているのは「とにかくモノ作りは楽しくなきゃ
だめなんだよ」と楽しそうに語る姿。それに「新規で始める若い配り手さんが
増えてくれてて嬉しいし、応援したいね」と仰ってくれました。こちらこそ嬉しい
限りのお言葉でした。

そんな米司さんの品はどれも楽しげです。12月の窯で出てくる赤絵は年に
一度ということもあって特にワクワクします。


私物の赤絵7寸皿。窯出しで取れなかったので売店にて購入。

去年の赤絵は2点だけ入荷できましたし、既に旅立ちました。秋の窯も予約で
キツキツとのこと。今年の12月買い付けリベンジを考えずにはいられません。

俊彦窯

水曜日, 7月 20th, 2011

先日結婚式の引き出物として俊彦窯さんの湯呑みセットをご利用頂きました。
人生の晴れ舞台のお役に立てることを大変嬉しく思います。

実は納品期日までに制作時間が足りるか微妙なタイミングのご依頼でしたが、
そこは清水俊彦さんが「ならば」と気合を入れて間に合わせて下さいました。
今回に限らずいつでも親切で人情深いお人柄に感謝感謝です。


とてもシンプルな包装で。Kさんご夫妻に幸あれ!

糠釉押紋9寸皿

飴釉小鉢

黒釉面取湯呑、黒釉面取急須

窯主の清水俊彦さんは生田和孝氏に師事した経歴を持ち、独立後丹波に窯を
構えて34年の大ベテラン。肉厚で力強い堂々とした器は見た目に違わず若干
重さがありますが、プロの料理人から主婦の方まで、盛り付けにこだわる方に
「これは使いやすい!」と大変好評です。

俊彦さんは師である生田和孝さんや濱田庄司さんのような肉厚で堅牢な器が
お好きだそうです。あの風情を残しつつ、ちゃんと現在の生活様式に合わせて
作られている器は探すとそんなに多くは見つかりません。貴重な存在です。

またご時世なのか、この手の仕事自体が少なくなっているように思います。
俊彦さんにはまだまだ長く、もっともっとたくさん作って頂きたいものです。

在庫がなく紹介できないのが残念ですが、ここで紹介した面取り・鎬紋・押紋
といった手法の器だけでなく、装飾のない無地の器も独特の存在感があります。
特に糠釉は色味が様々で楽しげです。選ぶには悩ましいですが。

糠釉鎬手土瓶

糠釉押紋8寸皿

下の大物はド迫力。店に並べた時、全体の空気感が変わるのが分かりました。
床の間・玄関に限らず、間延びした空間にお困りでしたら是非置いて頂きたい
一品です。間違いありません。


白釉羊歯紋壷 

ご希望があればメールかお電話でお気軽にお問い合わせ下さい。取り置きも
喜んで承ります。

平山元康さん

土曜日, 7月 16th, 2011

日本民藝館展では毎年知らない作り手の気になるモノに出会い、その方の
お名前をメモして帰ります。平山元康さんの名前も以前のメモにありました。
でもその頃は情報が探し出せず終いでそのままになっていました。

それが去年、何かの拍子に平山さんの名前が書かれたメモを見つけたので
もう一度調べてみたところ、あっけなく情報が見つかりました。

登り窯

工房と家屋

お会いできることになって期待して伺うと到着するなり目に飛び込んできた
登り窯とご自宅の佇まい。もはや良い予感しかせずワクワクしながらお話を
していると期待通りの方だったのです。

お互いの思うこと、所有物のこと、民藝のことなど、話は延々と続き尽きる
ことはありませんでした。以来お会いするのが毎回楽しみになっています。

飴釉掛分皿7.5寸、飴釉櫛描皿7.5寸(2種ともに径22.5cm高3cm)※6寸もあります。

丸湯呑 小(径7.5cm高6cm)、丸湯呑 大(径9cm高7cm)

飴釉土瓶(11.5cm×15cm高16.5cm)

灰釉幕掛蓋物(径11cm高10.5cm)、家型蓋物(径8.5cm高11.5cm)

飴釉ボウル4寸(径12cm高5.5cm)、5寸(径15cm高6.5cm)、6寸(径18cm高7.5cm)

平山さんの器から受ける印象は強かったり柔らかかったりと、モノによって
様々です。でも全部に共通しているのは質感と色味。素材を大切にしている
こととご本人が「だいぶ調子が上がってきました」と仰る登り窯での焼成が
手伝ってか、抜群なのです。

それに以前、平山邸でお食事をご馳走になった際に縁有白掛皿を使わせて
頂きましたが、2年ほど使い込まれ良い感じになっていました。平山作品には
そういう楽しみも待っています。

縁有白掛皿5寸(径15.5cm高3cm)、6寸(径18cm高3cm)

縁有白掛皿にズーム

灰釉指描大皿(径35cm高8cm)


飴釉指描注瓶(13.5cm×18cm高22cm)

どんな話題からだったかが思い出せないのですが、「家族が喜ばん仕事は
ダメです。家族が喜ぶ仕事じゃなきゃいけません。」と平山さんが仰ったのが
グッときました。河井寛次郎の「 暮しが仕事 仕事が暮し」に通じているとても
好きな言葉として心に残っています。

そんな平山さんの器たちはお客様にも喜んで頂けるものだと確信しております。
今は皿・鉢類が特に充実しています。もちろん食器類もオススメですが上の2点、
この手のモノも力強く存在感があります。是非に!

森山ロクロ工作所

水曜日, 7月 6th, 2011

「特に変わったことはしませんし、いたって普通の形のものばっかりですよ。」
「不誠実が無いように仕上がりの悪いものは絶対に出さないようにしてます。」
森山ご夫妻が言われたこの言葉が森山ロクロ工作所の仕事を端的に表して
いると思います。

椀 欅(径12.5cm高7cm)

角皿(14cm×14cm高2.5cm)、ペン皿(20cm×10.5cm高2cm)

素材が木というだけで愛着みたいなものを感じる方はっこう多いと思います。
自分もその一人です。なので何てことない、ごく普通でもしっかりした木の
モノを必ず一つは扱いたいと思っていました。

森山ロクロさんの品は出西窯の売り場などで時々見ていて正にそんな印象を
持っていました。期待して伺ったら冒頭のことを仰るのでこれは間違いない!
となったのです。

箸置き(5cm×1.5cm高1.5cm)

木皿3.5寸(径10.5cm高2cm)、4寸(径12cm高2.5cm)、4.5寸(径13.5cm高3cm)、5寸(径15.5cm×3cm)

素材の価格が上がるのと同じくして森山さんも製品の価格を上げざるを得ないと
仰います。でも決して高価すぎない、誠実な仕事にふさわしい価格に思います。

それに木はよっぽどのダメージを受けなければ壊れませんし、けっこうな衝撃も
丸く受け止めてくれます。「だから一度買ってそれっきり、が結構あるんです。
木は陶器や硝子みたいに割れないからね。」と森山さんは渋い顔をされました。
使う側にとってはコストパフォーマンスに優れた有り難い素材、ということです。

ところで先日、「こうやって使おうと思っててね…」と仰るお客様がおられ、木皿に
硝子のコップを乗せてこんな感じと見せてくれました。

石川昌浩さんの八角コップと木皿3.5寸

安土草多さんの丸平鉢と木皿4.5寸

安土忠久さんの小鉢と木皿4寸

石飛勲さんのぐい飲みと茶托(径12cm高3cm)

使う場面をお見せするのが下手な私には大変勉強になりました。お買い上げと
ともに感謝しております。蒸し暑くなってきたこの時期、硝子との取り合わせは
目に涼しく抜群ですが、石飛さんの白磁とも頗る良い感じです。

そんなこんなで、何となくでもお試しでも、木の品を手にしてみようと思っている
方には真面目に作られている森山ロクロ工作所の品をきっかけにして頂けたら
大変嬉しく思います。